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電子書籍

こんにちは。学生編集長です。


佐々木俊尚さんの『電子書籍の衝撃』を読みました。
iPadやキンドルなど、何かとマスコミを騒がせていた電子書籍デバイス(iPadは、電子書籍の機能だけじゃないけれど)ですが、それがこれから先どのように書籍のデジタル化に関わってくるか、よく分かる新書です。
iPodがCDを喰らい尽くしたように、電子書籍デバイスも、プラットフォームを拡大していき、これからゆるやかなペースで本の電子化が進むと思われます。
本の内容は細分化していき、マイクロコンテンツとして検索できるようになり、SNSのような機能を備えたプラットフォームで、読者にとっての最良の一冊が簡単に見つけられる環境が整います。
書籍はアンビエント化(偏在化)し、どんな書籍でもすぐに手に入れられるようになります。そこでは、過去も現在もごっちゃになって、書籍の時間軸がフラットになっていく。もちろん、プロアマ問わずそういった電子ブックを書く、セルフパブリッシングが行われ、その差もフラット化していきます。


読者にとっては良いこと尽くめの電子書籍ですが、もちろん問題もあります。デバイスの電池や重量などマテリアルな問題は、開発が進めばいつかは解決するものですが、従来の書店の存在が脅かされる危険性など、社会的な問題も電子書籍は孕んでいます。
電子書籍デバイスで一瞬で本を買えるのなら、書店には誰も行かないでしょう。
iTunesで音楽を1トラックずつ買えるのと同じように、読者は自宅にいながら指一本で書籍を購入できます。
『電子書籍の衝撃』では、このような書店の未来をめぐる論もいくつか展開していますが、結局のところ、具体的な救済策は別な話のようです。
ぜひ、佐々木俊尚さんには『電子書籍の衝撃2 ―出版に関わる人々の未来について―』というような新書を、新しく書いてほしいな、と僕は思います。


個人的には、電子書籍デバイスが普及したら(それこそ音楽で言うところのiPodのように)、やっぱり買ってしまうんじゃないかと思います。
また、直観的で利便性のあるプラットフォームが完成し、その中でセルフパブリッシングのサービスが開始されたとしたら、そのサービスも利用してみたいです。
今まで本屋に平積みされたり、帯に殺し文句が入っていたり、著名な著者だからみんなが購入する、という宣伝効果は、書籍のアンビエント化によって一度解体され、読者の口コミや感想によって新たにリパッケージされると本文にはありますが、そういう本の内容と関係のない外殻が再構築されても、売れる本は売れると思うし、その逆もまた然りだと感じます。
ただ、読者にとっては、より「自分が思う最高の本」と出会いやすくなるのは確実でしょうね。
アマゾンの「あなたにおすすめのアイテム」という欄が表示されるように、購入履歴や閲覧履歴から、個々人の好みに合わせた本を見つけられる機能は、間違いなく電子書籍プラットフォームに実装されるでしょう。
ただ、僕は本屋に行って実際に本を手に取るのが好きなので(もちろん読書する際も)、よっぽどデバイスが普及しない限り、電子書籍デバイスは買わないです。
それこそ、一家に一台レベルの普及だったら買うけど。


電子書籍、便利であることには変わりないのですが、見方を変えると、利便性に付随してくるいろいろな問題が見えてきます。読者にとっては良いかもしれないけど、書店や出版文化にとっては都合の悪い面もあるでしょう。
何かにつけて「便利だ、すごい」と言うだけではなく、その影に何が隠されているのかを知ることが、物事を多角的に見ていく能力だと思います。
物事を見る際は、いろんな立場からの視線を持っていたいですね。
では、今日はこれにて!

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Author:法政文芸編集委員会
法政大学国文学会が発行する文芸誌「法政文芸」編集委員によるブログ。編集の様子やオススメ本の紹介など、個性豊かに発信していきます。法政文芸のバックナンバー、その他のご質問はこちらまで→hosei.bungei@gmail.com

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