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【レビュー】 『子どもたちは夜と遊ぶ』 辻村深月


 木村浅葱の前に突如として現れた『i』と名乗る謎の人物。自分では敵わないぐらいの、超越した頭脳をもつ『i』を受け入れられない彼は、『i』の正体をつかもうと躍起になる。そして、『i』との接触に成功した彼は驚くべき事実を知る。生き別れた双子の兄である藍の存在が、自分の力ではどうしようもできなかった理不尽な過去が、浅葱を殺人ゲームという闇の中へ引きずり込んでいく。

 

生餌となり、体を食い破れた幼虫は蛹化する能力を奪われて、それでも体と本能に残る蛹になりたいという衝動と葛藤しながら死んでいく。それが、寄生蜂と蝶の関係


 子どもながらに実感する、自分ではどうしようもできない力が支配する理不尽な世界。そんな中で上手くやっている一方で、どうしても受け入れられないことがある。誰かに愛されたい。自分の存在を認めてもらいたい。こんな世界から逃げて、自分らしく生きたい。そんな曖昧で非現実的な理想は、ささやかな希望を残しながらも、かなうことなく散っていくのである。


 この作品においてのキーワードは『i』が持つ意味だ。『i』を変換するとI、eye、愛、哀、そして藍といった様々な文字に変換することができる。

「I 私自身 」 
「i 虚数、存在しない」
「藍 『     』」

 この『  』にあてはまる答えは何だ?


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