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時代の流れを読む。

今号の企画が「平成」に決まったということで、

ひとまず平成以降の芥川賞、直木賞受賞作を読んでいこうということになりました。


編集委員同士で話し合いをしたり、自分でいろいろ調べてみたりしてますが、

興味深かったのが、1989年上半期、平成に入って最初の芥川賞(第101回)。

これがなんと該当作品なしだったんですね。


そのときの候補作は次のようなラインアップでした。


小川洋子 「完璧な病室」(『海燕』1989年3月号)

崎山多美 「水上往還」(『文學界』1989年4月号)

伊井直行 「さして重要でない一日」(『群像』1989年4月号)

多田尋子 「裔の子」(『海燕』1989年4月号)

鷺沢 萠 「帰れぬ人びと」(『文學界』1989年5月号)

大岡 玲 「わが美しのポイズンヴィル」(『文學界』1989年6月号)

魚住陽子 「静かな家」(『こみゅにてぃ』25号)

荻野アンナ「うちのお母んがお茶を飲む」(『文學界』1989年6月号)


このなかで、小川洋子さんの作品はこのときに初めて芥川賞候補に選出され、

その後も第102回(1989年下)に「ダイヴィングプール」で、

第103回(1990年上)では「冷めない紅茶」と、毎回候補に挙がり続け、

第104回(1990年下)、「妊娠カレンダー」で受賞に至っています。

そして現在は芥川賞選考委員を務めておられます。

こうしてひとりの作家を追うだけでも、平成という時代の流れを感じることができます。


平成と一口にいっても、当時の小渕恵三官房長官が

「平成」と書かれた額を掲げたあの日から、もう22年もの長い時間が流れていて、

そこで書かれてきた文学を振り返り、整理するという作業はなかなか大変なものです。

ちなみに、法政文芸の編集委員はその過半数が平成生まれです。

平成生まれの大学生は「平成の文学」をどう捉えるのか。

まあ残念ながら私は諸事情あって昭和生まれなのですが、

平成の世に書かれた作品のもろもろを読み進めながら、

時代の流れみたいなものをつかんでいけたらと思っています。



予告!

1989年以降に発表された作品について、編集委員が感想を綴っていきます。

当ブログに順次掲載していく予定です。乞うご期待!

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法政文芸編集委員会

Author:法政文芸編集委員会
法政大学国文学会が発行する文芸誌「法政文芸」編集委員によるブログ。編集の様子やオススメ本の紹介など、個性豊かに発信していきます。法政文芸のバックナンバー、その他のご質問はこちらまで→hosei.bungei@gmail.com

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